
めだか飼育の基本
はじめに
メダカをお迎えしたその後の日々のお世話は、実はとてもシンプルです。
めだかの寿命は、飼育環境が整っていればおよそ2~5年です。丁寧にお世話することで、元気に長生きしてくれます。
1.毎日の基本メンテナンス
朝の観察(5分程度)
- メダカの元気さをチェック:
泳ぎ方、色合い、食欲の様子 - 水温を確認:季節の変わり目は特に注意
- 水の状態をチェック:
濁り、泡立ち、異臭がないか - フィルター動作確認:正常に動作しているか
夕方の観察(5分程度)
一日の変化を確認を確認します。
- 朝との違いは水位かどうかのチェック
- 蒸発による水位低下
- 必要に応じて点灯・消灯
2.正しい給餌方法
給餌の基本ルール
- 1日1〜2回:朝夕が理想的
- 5分で食べられる量:これ以上は水質悪化
-
少しずつ少しずつ:
一度にたくさんより、様子を見ながら追加 - 観察しながら給餌:メダカの食いつきを確認
よくある給餌の間違い
- 与えすぎ:「かわいそう」と思ってたくさん
- 不規則な時間:なるべく決まった時間に
- 古いエサ:開封後時間を経て酸化したエサ
- 種類の選択肢:複数のエサを同時に与える
季節による給餌の調整
- 春・秋:水温15℃以上で通常量
- 夏:楽しみになるので少し多めでも可
-
冬:水温10℃以下は給餌を控えるかごく少量
※5℃以下になったら完全に絶食
3. 水質管理の基本
週1回水換え
- 水量の1/3程度を目安に交換
- カルキ抜きをした水を使用
- 水温を合わせる:大幅な温度変化は危険
- ゆっくりと注水:ストレスを与えない
水換えの手順
- 新しい水の準備(前日からカルキ抜き)
- 古い水1/3度
- 底の汚れも一緒に取り除きます新しい
- ゆっくり水注ぐ
- フィルターの動作確認
水質悪化のサイン
- 水の濁り:白濁や緑色への変化
- 異臭:生臭、アンモニア臭
- 泡立ち:水面の泡が消えない
- めだかの異常行動:水面でパクパク、底でじっと動かない
4.フィルター・機器のメンテナンス
週1回のチェック
- フィルターの目確認確認
- エアーポンプの音:異常じゃないか
- 水流の強さ:メダカが疲れていないか
月1回のメンテナンス
-
フィルター材の洗浄:飼育水で軽くすすぐ
(水道水は使わない) - エアーストーンの交換確認:目詰まり
- ヒーターの動作確認(冬季)
機器交換の目安
- フィルター材:2〜3ヶ月に1回
- エアーストーン:3〜6ヶ月に1回
- 照明:半年〜1年に1回(LED以外)
5.健康管理と病気予防
健康なメダカの見分け方
-
積極的に泳ぐ:ゆったりと自然なぎ泳ぎ
- 食欲旺盛:エサに続く反応
-
体色が発色:品種本来の美しい色
- ヒレがピンと伸びている:白濁がない
注意すべき症状
-
鈍い:底でじっとしている
-
食欲不振:エサに興味を示さない
-
体表の異常: 白い点々、充血、ヒレの衝撃
-
異常な泳ぎ方:横転、回転、水面でパクパク
病気の予防法
- 水質の安定維持:最も重要な予防策
- 正しいな給餌:与えすぎは水質悪化
- ストレスの軽減:大幅な環境変化を避ける
- 定期的な観察:早期発見・早期対応
主な病気と治療法
メダカがかかりやすい病気には「白点病」、「水カビ病」、「尾ぐさ病」などがあります。
「白点病」は体に白い点々のようなもの、「水カビ病」は頭や口先・ヒレなどに白い線のようなカビが付きます。「尾ぐされ病」はメダカのヒレがささくれたり、けたりします。
- 市販の魚病薬を使用
-
粗塩で0.3~0.5%の塩分濃度になるように塩水を作り、病気のメダカを入れて塩水浴。
- メダカが病気の原因となる菌は高温になると活動が鈍くなるため、水温は28℃位まで上げてください。
6. 季節ごとの管理
春(3〜5月)
- 水温の安定化:昼夜の温度差に注意
- 餌給量の調整:徐々に通常量へ
- 産卵準備:産卵床の設置検討
夏(6〜8月)
- 高温対策:水温30℃超えに注意
- 酸素不足対策:エアレーション強化
- 休止対策:定期的な水位チェック
- 産卵シーズン:卵の管理が重要
秋(9〜11月)
- 水温への変化の対応:徐々に給餌量を減少
- 冬対応:ヒーターの準備検討
- 体力づくり:良質なエサで越冬の準備
冬(12〜2月)
- 温度管理:大幅な温度変化をしばらく
- 給餌制限:水温10℃以下では給餌停止
-
ヒーター・フィルター:動作確認
7. 産卵と繁殖の基本
産卵の準備(4〜9月)
- 産床の設置場所:ホテイアオイ、産卵モップ
- 親魚の健康管理:良質なエサで体力向上
- 水質の安定:特に清潔な環境を維持
産卵の考察
- オスの追尾行動:メスを守る
- 体の色の変化:特にオスの婚姻色
- 産卵床への関心:水草周辺に集まる
卵の管理
- 卵の発見:透明で粘着性のある小さな卵
- 別容器での管理:親魚による食卵を防ぐ
- 水温管理:25℃前後で約10日間で培養
- 静かな環境:振動や光の変化をお知らせ
稚魚の育成
- 初期の給餌:飼育後3〜4日は給餌不要
- 専用エサ:稚魚用の細かいエサを使う
- 定期給餌:1日3〜4回、少量ずつ
-
水質管理:特に清潔な水を維持する
8. トラブル対処法
水が濁った場合
- 白濁:バクテリアの異常増殖→部分水転移
- 緑濁:藻類の大量発生→遮光と水転移
- 茶濁り:底砂の汚れ→底掃除と水除去
メダカが調子悪い場合
- まずは水質チェック:温度、濁り、臭い
- 給餌を控える:消化不良の可能性
- 塩浴の検討:0.3%の塩水で様子見
- 専門店への相談:症状が改善しない場合
9.管理できない時
1〜2日
- 給餌停止:健康なメダカなら問題なし
- 機器チェック:出発前に動作確認
- 水位確認:蒸発による水位低下をチェック
基本を守って楽しい飼育を
メダカ飼育の三つの基本は
「観察」「安定」「適量」
- 日々の観察でメダカの健康状態を知る
- 水質・水温の安定でストレスフリーな環境作り
- 適量の給餌で健康と水質保持
小さな命を大切に、メダカとの豊かな時間をお楽しみください。